夏休みで大きく変わる!自宅での取り組みは計画的に!

新年長11月から年長11月の本番にかけては夏休みの過ごし方がカギを握ると言われています。しかし単に勉強漬けにしろということではありません。今回は夏休みの過ごし方について紹介いたします。1カ月以上もある夏休みをいかに効果的に使うかは、そのご家庭次第ですね。

保育園児と幼稚園児の過ごし方では全く異なりますので、両方お話させていただきます。幼稚園児の家庭の場合、親子ともに時間がたっぷりあり、学習時間もたくさん確保できます。夏休み中に必要な取り組み時間は3時間と言われていますが、午前中に3時間やりきることも可能なのです。しかし、午後も一切遊ばずにみっちり勉強に走りがちなのが幼稚園児の家庭とも言えます。丁度いいバランスで熟すことが可能なはずなのに、不安から夏休みは丸一日学習、学習となり、子供を追い込みやすくなりがちです。できれば、午前中に学習を終わらせて、午後は外遊びや、お母様とのお菓子作りなど、コミュニケーションを取ってください。また、思いで作りとしてプールに行ったり、動物園に連れて行ったりする余裕があるのも幼稚園児です。

保育園児の場合、お母様の仕事が忙しくて、3時間の取り組み時間を確保することがなかなかできません。けれども時間を上手く活用しているのです。まず朝早く起きて家を出る前の1時間半は勉強、帰宅後夜に1時間半勉強するのです。それでも模試の結果が思わしくないということならば、幼児教室への移動時間にカードを使った問題をしたり、巧緻性対策として紐通しをしたり隙間時間も上手く活用しましょう。ワーキングマザーはこのようにして時間を無駄にしません。これでもかなり時間が限られてしまいますが、それでも休日は海に出かけたり、動物園などに出かけて思い出を作っておくのは忘れてはいけません。

またこの時期のペーパー学習は基礎から応用に移り、過去問にも取り組む時期ですから、難しい問題中心に勉強することになります。ですから1問1問時間をかけて取り組めるのも、夏休みの間だけなのです。この時期を逃してしまうと、あっという間に秋に入り、親は願書や面接対策に追われて時間が足りなくなりますし、お子様もこの時期からの難問対策では自信を失うだけです。必ず難問は夏に済ませておきましょう。

特に難しいとされる学校は、雙葉学園小学校、暁星小学校、国立筑波小学校、立教女学院小学校、聖心女子学院初等科、光塩女子学院初等科などです。複数校受験する方は、その数だけ進める必要がありますし、また過去問とは別に難問集にも取り組まないといけませんから、余裕をもって時間を確保して進めましょう。

ただ注意するのは、あまりにも学習が厳しすぎて夏休みを過ぎたころにチックなどの症状が出てくるお子様もいるようです。学習も大切ですが、日常生活を変えてまで過度な負担をかける必要はなく、バランスよく過ごしましょう。高額ではありますが、幼児教室もこの時期夏期講習があり、豊富にコースを用意していますので、お母様のストレスによりお子様を追い詰めてしまうくらいなら幼児教室に任せてしまいましょう。少しはお母様の精神面も楽になるはずです。

ペーパー以外も重要!行動観察対策は完璧に!

お受験の考査はペーパーだけではありません。ペーパーテスト以外には運動テスト、口頭試問、絵画・工作テスト、行動観察テストがありますが、近年重要視されているのが行動観察テストです。さて、行動観察テストとはどのようなテストか今回紹介させていただきます。

行動観察テストとは、集団でゲームやごっこ遊びなどを通して、ふさわしい振る舞いができるか、お友達と仲良くできるか、お子様自身を見るテストです。こんな風に読むと、とっても簡単でゆるいテストだと思われるでしょうね。

もう少し具体的に紹介したいと思います。例えば某私立小の行動観察テストでは、5~8人程度のグループになって、しりとりゲームをしたとします。もう一グループと競争し、どちらが長くしりとりゲームを続けられるかですが、Aさんが一つの言葉を提案したとします。BさんとCさんが「いいね!」と賛同します。他の子DさんEさんFさんはしばらく考えているか、発言しづらいのか黙ったままだったとします。その後、初めてのお友達に慣れてきたDさんもゲームの次の言葉を提案するようになってきました。BさんとCさんは提案はせずに発言するお友達の意見に賛同するのみです。ゲームはここで終了です。

さて、この中では誰が合格に近いでしょうか?初めから積極的だったAさんは学校側の欲しがる子に一番近そうです。Dさんは最初は控えめでしたが、次第に積極的に発言するようになり、学校側の欲しい子に近いでしょう。EさんFさんは一言も発しないとなると学校側からは選ばれないでしょう。では賛同していたBさんCさんはというと、ただ「いいよ」だけで自分の意見を言えないとなると、合格から遠のくでしょう。

もう一つ紹介します。女子校でのごっこ遊びについてです。やはり5~8人程度でグループになります。グループで相談してお店を決めて、遊びます。とりあえず皆で相談してお店が決まったとします。Aちゃんがエプロンを取りに行って身につけました。BちゃんCちゃんは野菜のおもちゃを持ってきました。ここまで問題なく皆でごっこ遊びをしていますが、DちゃんがAちゃんにエプロンを貸してとお願いしました。エプロンは1つしかありません。しかしAちゃんは断って、最後までエプロンを着たままでした。ここで終了となるのでお片付けです。お片付けを積極的に行ったのはAちゃん、Cちゃん、Dちゃん、Eちゃんで、他の子はお片付けに協力しませんでした。

この中で合格に近いのはCちゃん、Dちゃんでしょう。お友達とも問題を起こすことなく最後のお片付けまでできています。Aちゃんは積極的でお片付けもしましたが、エプロンを独り占めにしたままでしたから、合格から離れていくと思います。

どうでしょうか?行動観察について理解は深まったでしょうか?行動観察は集団の中で訓練しないと変わらないと言われています。消極的なお子さんや、普段お友達と仲良くできないお子さんなどは幼児教室の行動観察のコースを取ると克服できるかもしれませんね。

やっぱり気になる最難関校、慶応義塾幼稚舎の試験とは

お受験=慶應義塾幼稚舎と言っても過言ではないくらい、やはい慶應義塾幼稚舎は圧倒的人気を誇る伝統校です。でも、どうして人気なのか、何故最難関校なのか、知られていないことが多いです。今回は、お受験するなら1校はココ!と検討されている方や、なかなか恥ずかしくて聞けないと遠慮されている方向けに紹介したいと思います。

【日本で最初の私立校】
1万円札や、「学問のすすめ」で有名な福沢諭吉の弟子である和田義郎が始めた学校で、明治13年頃から慶應義塾幼稚舎という名称になりました。この幼稚舎から入学できれば、大抵はそのまま大学までエスカレーターで進学することができます。

【倍率は驚きの20倍】
まず倍率についてですが20倍前後となっており、お受験系情報サイトにも毎年掲載されています。ここまでの高倍率の学校は他にはなかなかないでしょう。昔から、国内の富裕層や名家が代々通われている学校です。一度リーマンショックの頃に倍率が下がったこともありましたが、近年また戻りつつあります。

【縁故者の濃い学校】
今時期、合格に縁故は関係ないと言われている学校が多い中、この学校に関しては縁故が一番合格に強いと言われています。これは噂ではなく、事実ですが、幼稚舎長によっては縁故や一般に関係なく試験で判断する年や、縁故者ばかりの合格の年になることもあります。

【慶應義塾幼稚舎の願書】
数年ほど前から願書を書く際には福沢諭吉の「福翁自伝」を一読することが必須となっています。願書には二十行近くの志望理由記入欄と、福翁自伝の感想を十数行書く欄があるからです。慶應義塾幼稚舎には面接がなく、試験は子供しか見ませんから、この願書が合格のカギを握るとも言われています。

【子供が受ける本試験の内容と流れ】
この学校にはペーパー試験がありません。運動考査、行動観察考査、絵画・工作考査で判断されます。試験は1日だけ、生まれによって時間帯や日にちが変わります。

まず学校へ入ると、受験票を係りの方に渡します。時間が来るまでは待合室のパイプ椅子に座って待機します。係りの方に呼ばれましたら、指定の教室に入り指定の席に座り待機。そこで体操着に着替えて運動靴を履き準備します。時間になると係りの方が入室し、番号を呼ばれて整列します。この後保護者は子供たちが試験を終えるまで教室で待機します。

子供たちは最初に先生の指示により、準備体操をします。その後、順にサーキットと呼ばれるコースを回る指示運動をしますが、先生の見本を見て指示を聞いてから、スタートします。年によって、跳び箱、ゴム段、スキップや、別の年にはギャロップ、前転、コーンの周りを右側(或いは左側)に回ったりコースが変わります。

その後、行動観察テストでは、チームに分かれてしりとりゲームをしたり、鬼退治をしたりして、協調性があるか、リーダーシップがあるかどうかを見られます。毎年ゲームの内容は違います。

その後さらに絵画・工作テストがあり、表現力や、考える力、丁寧さなどを見られます。制作中、先生からの「お声掛け」という、制作中の個別質問が入ります。先生は複数人いると思われ、4、5人から声をかけられることもあるそうです。毎年テーマは変わりますが、粘土でお店屋さんの品物を作ったり、テーマに沿った絵を描いたりします。

一通りの試験を終えると先生に誘導され、保護者の待機する教室に戻ってきますから、着替えて解散です。

合格発表はWebで、試験が終わる10日~2週間後に発表されます。

【最後に…学校側に記念受験に思われないために】
体操着や運動靴(バレエシューズタイプでない白い上履き)、髪型など注意しましょう。

面接対策、願書対策に大切なこと

お受験はお子様の実力によるペーパーテスト、運動テスト、絵画・制作テスト、行動観察テストも重要ですが、それと同じくらいに面接・願書も気を抜いてはいけないところです。これは親の試練ですね。といっても、願書ではどんなことを書いて、面接ではどんなことをお話すればよいのでしょう?少しでもお力になれるよう、願書・面接をテーマに紹介させていただきます。

まず、願書ですが、学校によって大きく違いがあります。志望動機を書く欄が一切なく、家族構成や子供の健康状態など最低限の項目しかない学校もあります。こうした学校は面接勝負です。また、志望動機を書く欄があったとしても3、4行または読める範囲の大きさで書いたとして300~400文字書けるかどうかの学校も多くあります。これには、願書にはいくらでもいいことが書けるからです。とは言っても、やはり学校は全員分の願書に目を通していますし、これをもとに面接で聞かれることもありますから、手を抜いてはいけません。

よく「御校の教育方針が素晴らしく、共感したので~」と書く家庭もいるようですが、これでは弾かれかねません。また、どのように、どのような部分に共感したのか面接でさらに突っ込まれることでしょう。ここで面接で具体的に共感できたことをお話できればいいのですが、言葉に詰まってしまうようであれば大問題です。

ここで、いい願書を書くための良い方法を教えましょう。全力で願書に神経を注げる方は、願書に入る前に最低ノート1冊分に、日常の中のちょっとしたささいなことでも子供の様子で気づいたことや、家族の有り方、父親の子供の接し方など、細かく日記として記しています。願書のたった数行のためにノート1冊分から凝縮して仕上げるのです。子供の成長は日々変化していますから、願書に書きたいことは夏にはまたガラっと変わってしまうかもしれませんが、遅くとも春には日記を書き始めましょう。

いい願書とは、その家庭オリジナルのエピソードのある、その家庭らしさが見える願書のことです。ですからマニュアル本を参考にしすぎると、その家庭の良さが消え、学校側に伝わるものが何もありません。

面接も願書と同じく、面接当日に先生から「志望動機をお話し下さい」と言われた際に「御校の教育方針が素晴らしく、共感したので~」と回答すると、さらにどのような部分に共感したのかを突っ込まれることになります。こうしたときに、その家庭だけのエピソードが語れるといいですね。

願書と同じく、学校側は「そのご家庭」を知りたいのです。ですから、マニュアル本など参考にしたりせず、願書同様にノート1冊の日記から、さらに面接対策問答集を作り、その家庭のエピソードが語れるようにしておいてください。

また面接は基本的に親子面接です。通っている幼児教室での模試での面接では先生と目を合わせてお話できるのに、本番では一言も発せなかったということもあります。通われている幼児教室以外の教室で、さらに本番に近い緊張感ある模試にも参加してみましょう。